実際に法学検定試験を受験し,見事合格を果たした方から
試験の感想や体験談をお寄せいただきました。
[アドバンスト〈上級〉コース] グループ賞
早稲田大学3年 蛯原 俊輔さん
法学検定試験を受けようと思ったのは,法科大学院進学を目指す中で,法学検定合格を目指して行う勉強が役に立つのではないかと考えたからです。そして,法科大学院に合格された先輩方から,2級(現在のアドバンスト〈上級〉コース)のための勉強がとてもためになると教えていただいたこともあり,上級コースを受験することとなりました。
上級コースの試験では,判例・学説等の深い理解に基づいた論理的・体系的な思考が求められていると思います。そして,このような思考方法は,単に知識を暗記するという勉強方法では身につけることができません。そこで,試験勉強を進めるに当たっては,わからないことがあったら,基本書や判例解説などを確認し,自分が理解できたと感じるまでしっかりと調べるということを意識していきました。確かに,わからない個所があるたびにこのような作業を繰り返すということは大変労力がいることではありますが,1つひとつの個所についてしっかりとした理解を得ていくことが,論理的・体系的な思考を養うのにはとても役に立つのではないかと思います。
今回の法学検定を,僕は法科大学院進学を目指す友人たちとグループで受けさせていただきました。グループでの受験には不明な点があればお互い質問し合うことができるなどのメリットも多く,また他のみんなのためにも試験勉強を頑張ろうといった思いが湧き出てきました。周囲にも法学検定合格や法科大学院進学を目指している仲間がいるという環境にいらっしゃる方は,ぜひグループでの受験を検討してみてください。
現在,僕たちは法科大学院進学を目指して学習を進めています。法学検定を受験することで得られた知見を活かしながら,今後も法律学の勉強に励んでいきたいと思います。
[スタンダード〈中級〉コース] 最優秀賞
兵庫県69歳 吹田 豊和さん
定年退職後,公民館や図書館を利用していろいろ勉強するようになりました。生涯教育とボケ防止を兼ねたようなものでした。そのうちに,漫然と勉強するだけでなく,何か1つにしぼって少し深くやってみようと考えるようになりました。大学は文学部の卒業でしたので,この際それとは異なる分野にチャレンジしてみようと考え,法律を選びました。
最初のうちは,あるレベルまでスランプもなく順調でした。しかし,このままでは,いずれマンネリに陥るのではないかと心配になってきました。そこで考えたのは,何か試験を受けることにし,その合格を目指した方が勉強の励みになるのではないかということでした。
梅田の紀伊國屋書店の法律書のコーナーへ行って,あれこれと思案しました。たとえば,国家試験の宅建は,合格できれば資格は取れるにしても退職後時間も経ち,再就職して仕事に生かすのは無理があると感じました。それより,憲法や民法・刑法といった基本となる法律を深く勉強する方が,自分の本来の希望にかなっているように思い,参考書のコーナーをさらに見てまわっていると,端の方ですが割と目につきやすい棚に,法学検定試験の問題集が並べられているのに気づきました。立ち読みするうちに「これだ」と思い,早速問題集を買って帰りました。それが,法学検定試験を受けることになったきっかけです。
受験するにあたり最大の心配事は,果たして2時間30分という長い試験時間中,最後まで集中力が続くかという点でした。しかしこの点は,いざ試験が始まると全く気にならず,終了時には全力を出し切れたという満足感がありました。合否に関係なく,受験してよかったと思いました。幸い合格でき,おまけに最優秀賞に該当するとの通知までいただき,大変うれしい思いをしました。
法律を勉強してよかったと思うのは,テレビのニュースや日常生活で出会う法律用語に抵抗感がなくなり,理解しやすくなったことです。裁判員制度,法テラス,成年後見制度,危険運転致死傷罪等々です。
歳をとると記憶力や思考力が鈍ってきます。とくに速読力などは,自覚できるほど衰えてしまいましたが,勉強を続けることで少しは防げるのではないかと思い,現在,引き続き次のコースを受験しようと準備しています。焦らず,規則正しく勉強に取り組めば,健康の維持にも役立つように思います。
最後に,この検定試験は,主に若い人を対象とするものかもしれませんが,私と同じような状況にある方にも,どしどし受けるようお奨めしたいと思います。
[スタンダード〈中級〉コース] 優秀賞
山口県30歳 S・Kさん
司法試験の合格を目指して勉強中です。『タクティクスアドバンス』という問題集を使って勉強したときに初めて法学検定試験の問題を目にしました。この問題集には,過去の法学検定試験の問題や法学既修者試験の問題が載っています。実際に解いてみて,問題の質が非常に良いと感じました。
法学検定試験を受験することに決めたのは,上記のような良質な問題を通じて,法律の基本知識を固めようと思ったことにありました。自分の能力からして無理なく基本事項を固めるのに最適と思い,スタンダード〈中級〉コースを選択しました。
法学検定試験に向けては,『法学検定試験問題集スタンダード〈中級〉コース』を使いました。この問題集には,各科目100問以上の問題(法学一般は65問)が掲載されており,法学検定試験の対策になるのと同時に,各科目の全体像を把握するのにも役立ちます。1回目に解いたときに間違えたページに付箋を貼り,そこを中心に2,3回繰り返しました。正解・不正解にかかわらず解説にもなるべく目を通すようにし,条文もその都度六法を引くようにして勉強しました。
こうした勉強の結果,法学検定に合格することができました。思いがけず優秀賞で表彰していただけることとなり,自信につながりました。これを励みにして,法律の勉強をこれからも頑張っていこうと思います。
【特別寄稿】(2015年度) * 2012年度優秀賞受賞の3年後にご寄稿いただいたものです
3年前,私は初めて司法試験を受験しました。短答式試験で不合格となり,合格するためには何から手をつけていいのかわからず途方に暮れていました。そのようなときに法学検定試験の存在を知り,受験を決めました。科目数が比較的多く,法律の基本を身に付けるのに最適と考えたためです。その年は,スタンダードコースを受験しました。法検合格に向けた勉強をすることで,基本事項を固めることができました。勉強の甲斐あって,優秀賞をいただくこととなり,自信が付きました。表彰式で著名な先生方にお会いできたことも,その後のモチベーション維持に役立ちました。
翌2014年度は,アドバンスト〈上級〉コースを受験しました。全く点が取れなかった司法試験の短答式試験も,この頃には合格点を上回るようになっていました。法検の問題形式は,司法試験の短答式試験と類似しているため,法検対策がそのまま司法試験にも役立ったと考えられます。
法検で学んだ知識は,短答式試験だけでなく論文式試験にも役立ちました。基本事項をしっかり身に付けているかどうかは,論文式試験合格にとっても欠かせないものであるからです。
アドバンストコース合格後も勉強を続け,ついに2015年の司法試験に合格することができました。長い道のりでくじけそうになりましたが,法検の受験を通じて着実に実力を伸ばしていけたことで,最後までやり切れたように思います。私が司法試験に合格できたのは,法検のおかげだといっても過言ではありません。本当に感謝しています。
[スタンダード〈中級〉コース] 団体賞
東洋大学2年 平野 祐太さん
私が法学検定試験を受けようと思ったきっかけは,法学部に所属しているのならば,とっておこうかな,という軽い気持ちからでした。私が今回の検定試験に向けて,どのように勉強したか,また,何が大切だと思ったのかを以下に述べたいと思います。
百聞は一見にしかず,ということで試験問題集を手に取り,その厚さにいきなり打ちのめされました。少しずつ勉強するものの,サークルや定期試験を言い訳に,問題集にはほとんど手を付けないまま,あっという間に夏休みに入ってしまいました。
合格したいなら勉強しなくては。そんな当たり前のことを自分に言い聞かせ,問題集を進めていきました。しかし,何度かモチベーションが下がった時期もあり,思うように勉強が進みません。
最小限の勉強しかできていなかった私ですが,大学の試験対策講座に助けられました。講師の方は説明や解説だけでなく,検定を受ける意義などもお話して下さいました。また,講座という形態から,自然と同じ目標を持つ友人ができました。わからない問題を教え合ったり,励まし合ったりなど,ひとりではできない,効率的な勉強ができました。
難しい問題についても,丸暗記ではなく,内容を理解するようにしていました。関係図を簡単に書いてみたり,問題の文言を砕いた表現にしてみたり。自分で理解できるような書き込みを問題集に行い,何度も繰り返し復習しました。難しい問題を短期間で理解しようとすると,私は慢性的な頭痛に襲われます。今回もそうでした。
試験当日には平常心で取り組むことができました。頭痛が起こるほど頑張った自分が落ちるわけがない,と思うことができたのです。早く始めていれば頭痛抜きでこの心境になれたのに,ということは考えないようにしていました。
法学検定試験の内容は専門的で,数も膨大です。その分,試験を終えた後は,法学の知識が深まったという実感があります。これは,公務員試験や法曹関係の試験の対策,法学部の講義の受講にも役立っています。私が今回,合格・表彰までしていただけたのは,講師の方や,一緒に勉強していた友人の助けがあってのことです。
今後,法学検定試験を受ける方にとって,大切なことが2つあります。それは,一緒に勉強できる友人を探すこと。それに加えて,早めに勉強を始めることです。そうすれば,私のように頭痛に悩まされずに合格できます。そして,検定を受ける前よりも,高いレベルに居る自分に気が付くことができるでしょう。
[スタンダード〈中級〉コース] 団体賞
岡山大学2年 吉延諒一郎さん
私が法学検定試験を受けようと思ったきっかけは,自分の大学がその会場だったというひょんなことからでした。また,当時の私は法学という学問の勉強をある種,途方もなく感じていたため行き詰まりを解消したいという思いからこの検定を受験しました。そして,実際に法学検定を受けたことについての利点を,僭越ながら私自身の体験を踏まえここで述べたいと思います。
まず,検定試験の勉強をすることが,大学の講義に先行して論点がどこにあるかを大まかに理解することにつながった,ということが1つの大きな利点です。大学のテストでは記述試験が多いためどこから手を付けていいのかわからずじまいになってしまい,結局何もしないということになりがちでした。法学検定は決められた範囲から択一式の問題が出題されるため,自ずと反復して勉強することになります。この勉強をすることで様々な分野について一定の理解ができるため,それが講義に対する理解,および興味につながったのだと思います。
また,2つ目の利点として,法律を修めるという長い道のりの小目標としての役割をもつという点です。難関国家資格や公務員試験などに向かって勉強するにつけても,いまひとつ現実味を持つことができずモチベーションを保てないということはよくあることだと思います。法学検定はそれらの試験を受ける前の足掛かりとして有用に活用できると思いました。ベーシック〈基礎〉コース,スタンダード〈中級〉コース,アドバンスト〈上級〉コースの3つの区分から自分の実力に合ったものを選ぶことができるため,段階に沿った道標として無理なく検定試験に臨むことができたからです。
そして,3つ目の利点は,生活のメリハリをつけることができるということです。大学の1~2年生の秋頃はつい気が緩んでしまい,勉強するという姿勢が失われてしまいがちでした。そのため,毎年11月に行われるこの検定はよい気つけとなりました。また,前述したように実力に合ったコースを選べるので自信をつけながら勉強できたのは良かったと思いました。
この法学検定を通して法律を勉強することの楽しさを再発見することができたのが私の中での一番大きな収穫でした。浅学菲才の身ではありますが,これからも精進していきたいと思います。
[スタンダード〈中級〉コース] 団体賞
熊本大学准教授 大脇成昭先生(団体申込責任者)
熊本大学では2000年の本試験の開始時より,団体受験校として参加しています。講義等での試験対策は課外講座も含めて実施していません。しかし多くの大学と同様に,法学系の基本科目では基礎的な学力を確実に身につけることを目標とした講義が行われています。法学検定試験はそこで培われる学力を適正に測る重要なものと考えます。また団体としての成績は,法学に関する全国標準的な学習到達度の指標ともなるため,教育の効果を見る上で多くの教員が注視している上,組織評価などにおいても合格率等の数値を引用することがあります。それだけに今回,団体として表彰していただけたことを非常に嬉しく思います。
学生に対する試験の周知は毎年度早い時期から行います。入学時に本学独自の団体への加入を呼びかけますが,その際にアピールする特典の1つが法学検定の受験料補助です。この時点でほとんどの入学者が法学検定試験の存在を知るに至り,法学系科目を学習する動機づけになっています。また3年次以降に発展的内容を学習する特論科目(公法・民事法・刑事法の3分野で各2科目)の受講には法学検定のいずれかのコースに合格していることが必要となっているほか,アドバンスト〈上級〉コース合格者には単位(専門科目2単位相当)も認定されるため,多くの学生にとって目指すべき試験として広く認識されています。毎年4月に法学部で行われる学年別の学生表彰(学習面のみならず社会活動,スポーツなど様々な分野で顕著な活躍が認められた学生を表彰します)でも今後は対象にすることを検討しています。
現在では例年,本学の団体受験者の約6割を1年生が占めます。入学直後に進路などの目標を即座に設定することが難しい中,早い時期に知った法学検定試験に挑戦することが低年時の学習意欲を高めることに役立っています。これまで地道に本学での宣伝・周知をしてきた結果が,現在の学生への浸透ぶりであると考えています。今後は試験委員会事務局のご協力の下,年間を通じてより一層様々な方法で学生への呼びかけを行い,さらなる受験者の増加を目指し,本学学生全体の学習意欲の向上に繋げていきたいと考えています。
[スタンダード〈中級〉コース] 団体賞
新潟大学2年 相崎 豪さん
法学検定試験は,法学・法律学の「学習入門」として有用であると感じた。
法律学の学習においては,とにかく何から勉強したらいいのかわからず,そのスタートで困惑する場合が多い。法律学習に携わる場面は様々で,大学の専門的な講義,専門的な教科書(基本書),予備校本,教養的な講義や教科書等,多岐にわたる。しかし,質的にも量的にも,何をどれくらい,どの範囲まで学習すればいいかわからない。
そのような中で,多くの人が共通して目指す一定の指標が存在すると,自分の現在位置,具体的な目標をつかむことができる。その一助となるのがこの法学検定試験であると感じた。
法学検定試験は短答式の問題を解くという形である。短答式問題の特徴でもあるのだが,全科目の基本的な知識,重要論点の確認を,網羅的にこなせるという利点がある。問題とそれに対する解答が提供されているため,自身の選択の成否も明らかである。これにより,①確実にわかる・説明できる,②解説を読めばわかる,③解説を読んでもわからないなどと,理解のレベルを自分で確認できる。また,わからない点があった場合,基本書等の該当記述を自分で確認し,法学検定試験問題集及び過去問にある選択肢の解説と照らし合わせることにより,求められるレベルを確認できる上,主体的・積極的な学習にもつながる。
さらに,法学検定試験は,学習意欲の向上にも貢献してくれる。講義や基本書による学習だけでは,どうしても受け身となってしまうが,法学検定は短答の「問題形式」であることにより,評価・採点されることの緊張感から,良い点を取ろう,おかしな点は取りたくないというインセンティブが働くことで学習意欲が増す。なにより,良い点を取ることは喜びとなる。他人から評価され,またある程度自己の法律学の理解が高まったという達成感を得ることができる。目標や,現在地がわかりにくい法律学習の初期段階において,このような喜びという要素も,次の学習の段階に至るためには重要であろう。
以上より,法学検定試験は,法学・法律学の「学習入門」として大変有用であると感じた。この法学検定を基盤とし,各種資格試験や採用試験,あるいは法律学のより深い学習に挑戦し,自己の能力を高めていきたいと思う。
[ベーシック〈基礎〉コース] 優秀賞
広島県34歳 今中 貴之さん
法学検定試験の醍醐味は,問題集を丸暗記して試験に臨んでも,絶対に満点が取れないところです。問題集にも書いてありますが,本試験では,6~7割程度が問題集から出題されます。しかし,残りの3割程度は,問題集に掲載の無い全く新しい問題が出題されますので,その時の自分の法律的素養・知識が試されます。
こういう問題に正解できたときは喜び一入,不正解のときは落胆と次年度以降への課題となり,法律に興味のある方や法律職を目指す方には,自分の法律的知識を試すのに最適な試験だと思います。
興味のある方は,一度受験されてはいかがでしょうか……?
[ベーシック〈基礎〉コース] 優秀賞
國學院大學2年 上田 宏輝さん
私が法学検定試験を受けようと思ったきっかけは,今の私の学力がどの程度あるのか客観的に知りたかったことと,この検定を受けることによって法律の知識を得て,大学の講義をより深く理解しようと思ったからでした。大学で学んでいても実際にどの程度の知識が身についているのかわからず不安だったため,客観的に評価される法学検定試験は私にとって最適な試験だと思いました。
書店で問題集を購入し早速解いてみようとしたのですが,初めて問題を見た時は知らない用語が多数あり,最初は問題を解くたびに解説を読んで用語の意味を学ぶという状況でした。また,なぜ間違えたのかを知るために,解説を読むだけでなく,基本書を手にとって調べることもありました。大学でまだ学んでいない分野も多く,思うように理解が進まず苦労する日々が続きましたが,何度も問題を解いていくうちに知識が定着していき,問題のポイントを押さえることができるようになったことで,目の前にあった霧が次第に晴れていくかのように理解が進んでいきました。私は,この時点で民法の物権と家族法,そして刑法各論を学んでいなかったので,これらの科目は基本書を読むことと並行して問題を解くようにし,できる限り多くの時間を割いていました。最終的にほぼすべての問題が解けるようになるまでは時間がかかりましたが,基礎的な能力をしっかりと身につけることができたと考えています。
そして,法学検定試験当日は今まで学習してきた知識を如何なく発揮することができ,無事合格することができました。試験は日々の努力がそのまま反映される内容なので,時間に焦らされることもなく,落ち着いて解答することができました。ここまでの結果を出すことができた理由は,今学習していることがあくまでも基礎であるということを意識し,問題集に記載されている問題を1問たりともおろそかにせずに,すべてを理解しようとする姿勢を貫いたところにあると思っています。
また,法学検定試験の対策をすることで,同時に学習していた宅地建物取引主任者試験と重複する分野が理解しやすくなりました。その結果,同じ年の10月に受験した宅地建物取引主任者試験にも合格することができました。これは法学検定試験の対策で培われた知識が活かされたからであると感じています。この経験から,法学検定試験は今の実力を測るだけでなく,各種試験の合格を目指すために必要な知識を身につけることができる,最適な試験であると思いました。
現状に満足することなく,これからも日々精進してさらなる高みを目指していければと思っています。
[ベーシック〈基礎〉コース] 優秀賞
東京都40歳 渡邉 雅彦さん
◆受検の動機
私は,大学で政治学を学んだ後,厚生労働省系の公法人に就職しました。現在は都内の自治体に勤務しています(人事部門を経験後,現在国民健康保険部門にいます)。
前職では労働社会保険関連諸法令を,現職では地方公務員法・地方自治法・国民健康保険法等を,職務を通じて学んでおります。また,前職では社会保険労務士試験にも合格しました。
しかし,現職への転職後,上記のような特別法だけでなく,その解釈や運用の基本となる一般法を学びたいと思っていました。そして今回,その機会に恵まれ,2012年の法学検定試験を受検・合格することができました。
◆勉強法
受検を決意したのが8月下旬と遅かったことから,効率的な勉強をする必要がありました。
そこで,まず『法学検定試験問題集ベーシック〈基礎〉コース』を購入し,目次・はじがき・あとがきを読んだうえで,以下の計画を立てました。①試験1週間前までに問題集を3周させる。②問題を選択肢ごとに一問一答式で解答し,答えと根拠の両方が正解なら○,どちらかでも間違えたら×とする。③○は2周目以降はやらない。④×は,問題集の解説を読み,内容の理解・記憶に努める。⑤3周終了時に×のものは,解説に加え参考書も読み,理解・記憶用の整理メモを作り,試験当日まで,それを中心に最終確認を行う。
仕事をしながらの勉強時間確保は大変でしたが,通勤時間・昼休み・早朝や就寝前の時間等で毎日勉強し,計画はほぼ達成できました。
◆今後の目標等
今回の合格で法律に対する自信がつき,また,一般法を学習する楽しさを体験できたのは,私にとって大きな財産となりました。今後も法能力向上を目指して研鑚を積み,自治体の職務に生かしたいと思っています。その過程で,法学検定試験は良い目標・到達度確認になるので,今後も挑戦していきたいです。
◆法学検定の受検を考えている方へ
法学検定試験は,法知識をクイズ的に問うものではなく,実務で法解釈や運用等を行うベースとなる能力を客観的に判定するものであり,問題もそれを想定していると思います。
したがって,司法試験等の法律関連職種の国家試験や公務員試験受験希望者,そして私のように,職務能力のスキルアップを目指している方にとっては,学習開始のきっかけ,学習方法の習得,そして何より法の理解を深めるという観点から,うってつけの試験だと思います。
皆さんが法学検定試験を通じて目標を達成されることを祈念しつつ,私も負けないようにレベルアップしていきたいです。